Back to the futureでマイケルJフォックス演じるMartinが、1955年のDogに向かって言った「今は日本の品質が一番」。そしておどろくDog博士。
あれから4半世紀、世界中が日本の品質は一番と思っている。これは国の発展の歴史ではなく、日本人の持つ性格、文化から来ていると信じる。
私は仕事上、多くの製造業の品質管理に触れることがあるが、中国にいる時は、品質管理が過剰過ぎてコストにつながり、それがもとに競争力を失うのではと危惧していた。しかし、アメリカに来て、それは過剰ではなく、他の人には見えないものを見ているのだということに気づくようになった。
ニューヨーク郊外を走ると7割は日本車が走っている。アニメもゲームもあそこまでの品質は真似できない。アメリカはあきらめてほとんどCGに走っている。日本は普通の人があれだけのアニメを書いている。これは、本質的な文化であり、歴史に培われた国民的能力かも知れない。これは、教育とか、技術離れとかではない次元なのではと思う。
もしそうだとすると、今後、20年や30年はもちろん、100年以上、日本の品質No.1は続くかも知れない。今中国に追い上げられ、大量に購入する層が品質を気にしない層なため、どうしても競争では負けているように見える。しかし、中国とインドのほとんどが携帯電話や液晶テレビなどを持つようになった後、誰が勝って行くのか、そこまで考えて日本の品質を支えていきたいと思う。